top of page

◆Day4◆パリ五輪を目指す最強日本に期待!岡田/吉岡が総合優勝を飾る

 9月10日、宮城県名取市の閖上ヨットハーバーで開催された「ピアソンマリン 全日本470級ヨット選手権大会 2023」最終日は6ノット前後の風で2レースおこなわれ、初日からトップを守った岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)がペア2度目の全日本優勝を飾りました。



宮城県名取市閖上で開催された470全日本選手権。岡田奎樹/吉岡美帆が2021年大会に続いて同ペア2度目の優勝を飾りました


 最終日の閖上沖は朝から風弱く陸上で風待ち。10時過ぎに吹いてきた南風でレースが始まりました。最終日は総合2位の磯崎哲也/関友里恵(ヤマハ発動機)が岡田/吉岡にどこまで迫れるのかに注目が集まりました。


 ポイントとなったのは決勝シリーズ・ゴールドフリート第4レースです。好スタートでポートに返した岡田/吉岡は、右海面へ行く磯崎/関に狙いを定めます。しかし、右のシフトを捉えた磯崎艇が伸びて上マークを3位回航からトップへ。


 一方、岡田艇は順位を上げて3位でフィニッシュ。この時点で岡田/吉岡の優勝がほぼ確定しました(カットレースが3位のため、最終レースで磯崎/関が1位を取っても逆転できない)。


 最終レースの岡田/吉岡は安全に4位で終え、岡田は5度目、吉岡は4度目の全日本優勝。470級が男女ミックス種目になってから同じペアで2度目となる優勝を飾りました。


岡田奎樹コメント

「きょうは上位成績(3位以内)を取ること、磯崎/関の前を走ることがポイントでした。今月出場するアジア大会で磯崎艇より速いチームはいないので、自分たちの走りができれば勝てる。(中国杭州の)レース海面に合わせて減量して挑みたい」


吉岡美帆コメント「きょうのレースは磯崎艇を意識していました。1レース目で3位以内に入れば優勝が確定したので、順位を考えながら走らせました。優勝できてうれしいです」(吉岡)


磯崎哲也コメント

「岡田/吉岡に勝たなければ優勝できないことは分かっていました。特に今回は左海面が有利で、岡田艇のピンエンドスタートの技術が自分たちより一枚上手(うわて)でした。ここが大きかった。来年の選考までには、いまの課題をつぶしていきたい」


吉田雄悟コメント

「レースの内容は良かった。いま自分たちにできることは80%クリアできたと思う。船にスピードがあるので余裕を持ってコースを考えられるようになったことが大きい。ただ自分たちのミスで順位を落としている。ミスをなくすことが課題です」


 初めての東北開催となった470全日本選手権は、期間中に台風が通過するという難しいコンディションでしたが、風に恵まれ4日間で11レースを実施できました。さらに充実したハーバー施設、宮城県セーリング連盟のホスピタリティにより素晴らしい大会になりました。


 2024年全日本選手権は、パリ五輪が終わった後の8月21〜25日に江の島で開催されます。


◎470全日本選手権 岡田/吉岡の優勝歴

2013年 福岡大会 吉田 愛/吉岡美帆

2017年 江の島大会 岡田奎樹/外薗潤平

2018年 江の島大会 岡田奎樹/外薗潤平

2019年 江の島大会 吉田 愛/吉岡美帆

2020年 江の島大会 岡田奎樹/外薗潤平

2021年 江の島大会 岡田奎樹/吉岡美帆

2023年 宮城閖上大会 岡田奎樹/吉岡美帆


◎2023全日本470選手権 参加82艇 最終成績

1 岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)16p

2 磯崎哲也/関友里恵(ヤマハ発動機)20p

3 吉田 愛/吉田雄悟(Q’Sfix/ピアソンマリンジャパン)29p

4 神木 聖/疋田大晟(ヤマハ発動機)41p

5 高山大智/盛田冬華(ヤマハ発動機)48p

6 石川和歩/松山大祐 (早稲田大)53p

7 飯田 澪/藤倉 廉(早稲田大)57p

8 安永昴生/田中丸 武 (早稲田大)80p

9 大石駿水/福田桃奈(同志社大/立教大)83p

10 小泉凱皇/池田隼太(鳥取県セーリング連盟) 91p



決勝シリーズ・ゴールドフリート第4レース。スタート直後ポートに返して右海面へ向かう磯崎艇を追いかける岡田艇



磯崎哲也/関友里恵はゴールドフリート第4レースでトップを取るも岡田奎樹/吉岡美帆に追いつくことはできず。準優勝となりました



新艇で挑んだ吉田 愛/吉田雄悟。「(代表選考まで)残された時間のなかで、いまある問題を1つずつつぶしていく。この大会で問題が明確になりました。私たちの技術を大学生(ピアソン学連艇)にフィードバックしていきたい」(吉田 愛)



全日本優勝の岡田奎樹/吉岡美帆。「これから自分たちは結果を求められる立場にあります。プレッシャーや負担と思われるかもしれませんが、自分たちの力で跳ね返し、信念を持って突き進みたい。自分を追い込んで五輪に挑戦したい」(岡田)



併催された第36回全日本女子470選手権は1位青山知央/吉野満衣(早稲田大)、2位 小菅 楓/後藤すず(同志社大)、3位 田原瑠華/白數奈津見(同志社大)でした



壇上に立つ岡田奎樹/吉岡美帆、磯崎哲也/関友里恵、吉田 愛/吉田雄悟。日本はパリ五輪の出場国枠を獲得しているため、日本代表選考(2月スペイン世界選手権、4月フランス・ラストチャンスレガッタ)で勝利したチームが日本代表となります

閲覧数:839回

Comments


bottom of page